淀江町福井 石垣の中の双体道祖神
鳥取県米子市淀江のサイノカミさん
米子市淀江町福井のサイノカミさんは丁字路にあります。
それもなんと石垣の中!
近隣で頻繁に繰り返されてきサイノカミ盗みへの究極の対策として、石垣の“中”に設置されることとなりました。
まさに略奪不能、完全防備のサイノカミさんです。
- 地域
- 鳥取県米子市淀江町
- 目印
- 無し
- 対象
- 双体道祖神 × 1基
- 造立
- 文政七年三月吉日
- 参考
- 塞神考 No.313
- 淀江みちくさ手帖
- 淀江町誌
双体道祖神の詳細
浅肉の浮彫りで、社殿の下向かって右の男神が佩刀のうえ槍を所持している所までわかります。
恐らく槍タイプだと思います。
またたいへん見えづらいですが、
像の左右に文政七年三月吉日 施主村中
と彫られているのが一部確認できます。
類型 ⇨ 猿田彦タイプ
守備力のひみつ
石垣のくぼみ内に道祖神があります。
はめ込んだという説もありますが、依り代のサイズが穴より大きいですので、あくまで道祖神の上に石垣を築いたのではないでしょうか。
淀江町誌によると、
移そうとしたけど、
ここに居たいとお告げのあった霊験も伝えられている
のだそうです。
最後に町史よりもう一つ引用しておしまいにします。
道祖神を盗むことが半ばスポーツ化していたのがよくわかるエピソードです。
今の感覚からするとちょっと信じられませんが、こういうのが出会いや交流のきっかけになっていたのかもしれませんね。
サイノカミをぬすみにいく
上淀の力の強い若者たちが、サイノカミを盗みに行こうと相談し、一番小さい村の小さいサイノカミを狙って福井へ出かけた。
行ってみると石垣の中にサイノカミがはめられているので、残念がり、腹いせにアヒルをぬすんだ。
するとガアガアと一せいに鳴きだしたので家人につかまり警察につき出された。
しかし、ぬすみではあっても、もともとサイノカミぬす人であったので、ことわりして許してもらった。
淀江町誌(1985)より