ヨリが跳ぶ
作:ヒラマツミノル

  • BucketManの「勝手にブックレビュー」
ヨリが跳ぶ

奇行の目立つ強打系バレーボーラー大久保ヨリが戦いの中でその才能を開花させ、日本のエースアタッカーに成長するまでを描く。
恐らく破天荒なヨリのキャラクターを売りにしたギャグマンガとしてスタートしたのではないでしょうか。
性格の悪さは最後まで改善しなかった。
当初敬遠していたのですが、信頼できる複数のマンガ読みが強烈にプッシュしていたので読み進めていたところ、106話「チーホノワの春」辺りで完全にノックアウト。
中盤以降、戦慄するほどの盛り上がりを見せる傑作でした。
能力的にも性格的にも制御の難しい大砲ヨリを苦心しながら戦略に組み込み、強敵を撃破してゆくチームの常識人達に感情移入しながらも、しかし鬼才ヒラマツミノルが描く最終局面のヨリはそれら全てをかっ攫って行きました。
現日本代表エースアタッカーのヒロコが消えて行ったのは、打つたびに何かが欠落して行く程のスパイクを武器としていたからなのだと我々に伝える力量がこの漫画にはありました。
ロジカルシンキングやスマートな組み立てのマンガでここまでの火力は出ない。
なかばスピリチュアルなこのマンガの実力はパッと見ただけでは解りませんので、もう読んでみるしかありません。
繰り返します。
106話「チーホノワの春」がターニングポイントです。
『モーニング』にて1994年~1999年まで連載。
合わんかったらすまん。